04’ほたるBD企画
お ま け
それは大掃除も済み、家族がそれぞれ正月休み明けの職場に戻った晩のことだった。
「見てみて大発見なの〜VV」
と、言って、嬉しそうに大きな箱を二つ抱えてやってきたまゆりだった。
「なにそれ?」
「うん、あのね、大掃除をしていたら納戸の奥の奥のおく〜の方で発見したの」
でも、ママが詳しく教えてくれなかったからほたるちゃんに聞こうと思って、
そう言ってまゆりが開けた箱の中身は
「む、無限の制服?;」
だった。
「あ、ほたるちゃんは知ってるんだ〜じゃぁ知らないのはまゆりだけ?」
た、多分そうだろうなぁ〜
つ〜か何故にそんなもんが未だにあるんだみちるちゃん〜;
「ねぇねぇ、これって二つあるけど、ママとのパパの?」
「あぁ、そうだねぇ」
「ほたるちゃんはどうして知ってるの?」
「いや、あたしも同じ学校に行ってたから………」
「え?」
あ、墓穴掘ったかもしれない;;;
「いや、なんでもないから;」
説明するには色々面倒で複雑なので、この際無視をしょうと思ったのだが
「ずるい〜ほたるちゃんまで一緒の学校で一緒の制服着てたなんて〜」
さすがはみちるちゃんの娘である、問題にする部分が少々ずれている。
「大丈夫、せっちゃんも着てないから」
「せっちゃんは大人だもん〜」
もしもし?
それ本人に言ったら泣くかもよ?;
「う〜〜〜〜〜〜〜よし」
「な、なによ????」
「着てみて!」
「はい?;」
「良いから、着てみて!どんな感じか知りたいの」
意味不明。
でも、断っても無駄そうなので、仕方がないから袖を通してみる。
自分の着ていたのは初等部の物だから、実際に着ていた物とは
リボンの色が異なるのだけれど……
「どうよ?」
「わはは」
「わ、ははは?;;;;;」
「いやん〜理由もなく殴るのだめよ〜頭悪くなっちゃうよ〜」
と、言いつつとろくさいのと運動神経が微妙に怪しいが(真剣に生きていないのか?;)
頭は親譲りになんとなく良いので、少々悪くて多分人並み。
だから、問題なし。
「その笑いの意味はなんだね」
「だって〜なんだか変なの〜」
正直すぎてこのお嬢さん…………好きだよ、結構 ┓(´_`)┏
「あ、多分ほたるちゃん、こっちの方が似合うよ、かっこいいよ」
つ〜かそれ男子の制服なんだけど?;
「こっちも着てみて?」
「おいおい」
「良いから着てみて」
分けもなく強引なところが実に良く似た親子です。
いいんですけど、長いです、袖が;
捲っても無駄な感じに、長いです。
くそう、足も長いが手まで長いんだな;
一番サイズが近いのがウェストってのがいっそ殴りたい感じだぞ;
「うん、そっちのがいいよ」
「そうか〜?まゆりの美的センス変じゃないか〜??」
「そんなことないよ〜」
いや、でもみちるちゃんの娘だから、何がずれててもあたしは変にはおもわんぞ〜;;
「でもでもほたるちゃん」
「ん?」
「それって、学校の制服なの?」
「そうそう」
「派手くない?」
「ま、まぁ確かに………」
そういや誰の趣味だったのだろう?
気付いたらこれに決まっていたんだけど〜
う〜〜〜〜〜〜ん
パパの趣味だったり?;;
そういや、変わったもののが好きな人だったしなぁ;;;
「あ、でもまゆり。夏はもっと可愛いんだぞ。きっとまゆりの好みだ」
パフスリーブの袖がそれはもう可愛かったのだ。
着た記憶がないのだが;
「へ〜いいなぁ〜まゆりは私服っぽかったからつまんなかったなぁ」
一応制服はあるにはあったが、特別な日以外はなんでも平気
そんな感じのまゆりは、やたらに服持ちでもあったので、
日々親たちの着せ替え人形状態だった。
もっとも本人結構楽しんでいたし、あたしも巻き添えを食らっていたといえば、
食らっていたのだが。
「じゃぁ、まゆりも着てみれば?」
「え〜〜〜〜」
と、言いつつもちょっぴり嬉しそうに袖を通す。
なんだかんだでママっ子なので、単純に嬉しいのだろう。
「わ〜い、どう?どう?」
「うん、可愛い」
「ほんと?ほんと?」
「ほんとほんと」
あぁこんな我が家に育ったというのに、ほんにまぁ可愛らしいこって;;
「惚れ直す」
「………あほかいな;」
誰に似たのかその性格。
とはいえ、適度に親のミックスであることは確かだった。
「可愛くないんだ」
「そうじゃないって;」
「う〜〜〜〜」
「はいはいはい」
「あ、あらら?;」
「はいはいまゆりは可愛いね〜」
ついでなのでふざけてちょっと抱きしめてみる。
こういうことをすると恥ずかしがるから面白いのだ、この娘さんは。
「いっや〜んおそっちゃだめ〜」
「もしもしまゆりちゃん?;」
「襲うのはだめなのです」
「そんな気ないです;」
この世で一番襲って被害のでかい娘さんだしな;
なにせ親が通常の2倍モードいる上に全員普通じゃないですから;;
でも、なんかあたしは負けない気がするが;
(気ではなく多分そうだろう;)
「じゃぁよし」
「なにがよしなんだか;」
と、そこへ
「きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ほたるってばなにしているのぉ〜」
と、みちるちゃん帰宅。
あいたたた〜っと思った途端に
「いっや〜ん、似合うわね、ほたる」
親子、反応が似すぎだよ;;
「ほたる、やっぱりはるかに似てかっこいいのね」
いや待てちょっと待ってくださいね
「あたし、パパの子じゃない」
「いやね、そんなことを言ったらはるかが泣くわよ」
泣こうが何しようが違う物は違うんだってば〜
「みちるちゃんはあたし産んでないし」
「昔のことは忘れたも〜ん。だからほたるはあたしの子だも〜ん」
忘れるなよ;;というか、日本語変です。
「ちょっと待ってね!記念に写真を撮るから〜」
そう言って帰宅したばかりのみちるがてけてけと自室へと駆けていく姿に、まゆりがため息をつく。
「ママ、私がこれの事聞いたときには教えてくれなかったんだよ?」
そらまぁあまり良い思い出はなかったのかもしれない。
だから、あまり思い出したくないだとか、まゆりには話づらいということは
あるにはあるのかもしれない。
でも実際、聞かれて一番困るのはあたしなのかもしれない。
「持ってきたわよ〜(^^)V」
とはいえ、知らない方がややこしくはないことが
多いのも私たちなので、それを理解しにくい立場のまゆりには、
あまり無駄な心配をかけたくないな、とうのが本音だった。
「ほら〜ちゃんとポーズとってね?」
「はいはい」
だって今は、こんなに平和、なんだもんね。
ちゃんちゃん♪
そんなわけで絵日記っぽいおまけです。
今年のテーマは初心、なので制服もと思ったらほたる似合わないんです;
困った、本気で困った。
それ以前に書いたことがない;
これはほんと。
ただ、はるかたちもあまりないんです。
この制服自体はとても好きなのですが(特に夏)どうしても、
思い出して楽しい季節ではないので
あまり、これを着ている時代を書きたくはないのかも
しれませんし、それは、みなさんが書いていたからかもしれません。
天の邪鬼なんですね;私。
そういえば、これも余談ですが、うちのほたるに土萌パパはおりません。
原作設定なので、お亡くなりになってます。
でも、記憶はちゃんとあります。
で、今回、ちらっとだけ触れてしましました;
これも初かもしれません;
クールすぎてかっとんでいて、
時代を先取りしていたのか、原作の元気な生まれ変わったほたるが一番
自分に近いのに、それを先にしてしまったのは自分でした。
かなり間抜けです;
でも、そういう強さを持っているのが、私のサターン様のイメージなので、
うちはこんな感じ。
どうぞ嫌わないでやってくださいね。
未来拝
2004年1月6日に寄せて
壁紙提供:CoolMoon様
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