七夕小話
「時空の編」
「七夕のお願い事ねぇ」
「そう、なんかない?」
まゆりやほたるが笹を用意するので、そろぞれ書いて持ってこい、というのがかなたが二人に託された今回の二人からのお願い
事だった。
「カロンはある?」
「えっとですねぇ」
三人三様、しばし考える。
「あのさぁ、なんで七夕のお願い事が「素敵な生地が手に入りますように♪」なんだ?」
「あら、率直で分かりやすいでしょう?」
「まぁね、確かにね、そうだわな」
でも、微妙に色気も素っ気もないな〜っと思ったかなただった。
「でも、それなら私も言いたいんだけど、あなたのこれもなにもよ?「美味しいご飯が食べられますうに」ってあな
た小学生ぃ??」
「いいだろうが、分かりやすくて」
分りやすい以前に、現実的すぎて何と言っていいのやら。
「…で、カロンは?」
「え?あ、はい。もう少し考えさせて下さい」
「ところでせっちゃん、七夕って、織り姫と彦星が一年に一度会える日じゃん?」
「あぁそうね」
「自分がそうだったらどうよ?」
「どうよって………」
どうよ?
ではない。
そもそもあれは、仕事さぼってるから、怒られてあぁなっちゃったわけよね……
「私さぼってないもの〜〜〜〜〜〜〜〜(>.<)」
「いや、そんなことは言ってませんって。じゃなくって、単純に逢えなかったらどうなるのかなぁ〜っと」
せつな、一応しばし考える。
……………………………………………(x_x)
「わ〜〜〜〜〜〜〜〜かなたさん何せつな様泣かせているんですか〜」
「俺のせいかよ〜」
「それ以外のなんなんですよぉ」
それ……だけなのか?理由は???
「いいのよカロン、こんな人は放っておきましょう。二人で強く生きましょうね」
「って言いながら更に泣かないでくださいよ〜あ〜も〜かなたさ〜ん、どうしてくれるんですか〜」
カロンちゃん、なんですぐに俺に投げるんだ?
いや、いいんだけどね……今更……
「大丈夫だせっちゃん、俺一年も待たないし」
「訂正しなさ〜い」
「はい?」
「一年も、待てない、に訂正しましょう」
自分じゃないんかい、それは;
いや、間違ってもいないんでしょうけど……
「分りました。一年も待てないんで」
「7時間で帰ってきましょう」
「7日くらいにしようや」
「そうですよせつな様、せめて70時間くらいにしないと」
「っていいからカロンちゃんは短冊考える!カロンちゃんが決まらないと、あっちでも怒られるんだよ」
「あっちでも〜??」
「あぁもう良いから、これはほっといて、早く、早く」
そう、あっちこそ二人がかりで怒りだすと厄介なのだ。
「これってなによぉ」
「いいからいいから。ね、お土産に「素敵な生地」とやらも買ってきてあげるから」
「なんだかなぁ」
結局、いつものごとく、勝手に怒って勝手に集結してしまう二人の前でカロンは改めて考えた。
「で、出来ました!」
そうしてにっこり笑って渡されたピンクの短冊には一言
「……あんまり外で転ばないようになりたいです……」
切実かつ溜息もののお願い事が記されていたのだった。
「ちびっこ編」
「ほたるちゃんのお願いはなに?」
青い短冊を渡されると一言
「……………銀河最強?;」
「嘘うそこっちだ」
黄色の短冊には
「宇宙最強?;」
「あぁすまんすまん〜」
「太陽系最強……っていきなり範囲が狭くなったね」
「現実的でしょう?」
そういう問題だろうか?
第一、
「今もすでにそうなんじゃ……」
大きな声では言えないが、態度がすでに最強伝説気付いている感じなんだもの……
せっちゃんとかパパの慎ましさといったらもう……少し煎じて飲むか、分けてあげた方がいいって、最近よく思うよ……
「で、自分はどうなの?自分は」
「お料理のレパートリーが増えますようにってあんたも器の小さい女だねぇ」
「ほたるちゃんみたいに大きくっても仕方ないでしょう!」
「親見習いなよ」
「見習いたくないよぉ」
し┌|∵|┐〜└|∵|┘ん
「あ、いやその……んだってママ見習ったらちょっと変な人になりそうだし、パパ見習ったらほたるちゃんの言っ
てることにそぐわなさそうだし」
「あんたのフォロー目茶目茶だよ;二人には言わないように;」
きっとどっちも泣くからね;
「あぁもう分った〜じゃぁこうするよぉ」
「1曲でいいから、完璧にマスターする(ピアノで)………あんまり代わり映えしません」
「も〜、いいのぉ、まゆりはささやかな幸せを大事にしたいんだから〜」
「そうか〜せっかく二人で太陽系最強伝説を」
「築きません〜!」
「まったくも〜分った。じゃぁあたしも変えるよ」
「まゆりの料理がうまくなりますように……ってなんでほたるちゃんに書かれるの〜」
「本音だよ」
「きっら〜い。も〜」
「いいの、いいの。あたしが好きだから」
「も〜〜〜」
「天王星にて」
「で、みちるのはなに?」
「はるかと一杯いられますようにV」
「はぁそうなんだ」
「いやなの?」
「いや、そうじゃないけどね」
それは俺へのお願なんだろうか?
七夕のお願なんだろうか?
でもやっぱりみちるさんの不満がこもっているのだろうか???
「じゃぁはるかは?」
「え?;いやまぁ……」
家内円満
「笑えないよぉ」
「いやいやじゃぁもうちょっと変えようか」
んでも夫婦円満、は違うよなぁ……別に円満だと思うし……
「あの、世界の平和、とかじゃないんですか?」
と、ぷちくんの助言。
「あぁそっちの方がいっそ力技である程度済むから簡単だな……」
「なんなのそれは?」
わ〜みちるさんが睨んでる〜
「分った、じゃぁこうしよう!」
健康で過ごせますように
「はるか、なんだかどんどん新年のお参りみたいになってる」
「そうか〜じゃぁねぇ」
しばし悩む。
暇なみちるが、ぷちくんと二人で、七夕飾りを作る間もひたすら悩んで
「ねぇはるか、それ変じゃない?」
だって内容が
「みちるさんがますます繁栄しますように」
ってそれってなに?
「はるか、英語で書く?;」
なんかもう日本語が変です。(悩みすぎているのかもしれないけど)
いっそストレートな英語の方がましそう……
「い、いえ日本語で;」
「でも、そんなに悩まないでもいいわよ。なら、最初のでもいいし」
ちょっとつまらないけど
「でもさ、普通何かくんだろう?」
「願い事だから、こうだといいなぁ〜とかでしょう?そのままよ」
「う〜ん」
で、結局
「みちるさんがますます可愛いといいな」
はぁ……はぁそうですか……(*^^*)
「これは向こうに飾らないで、個人的に持って帰る」
「えぇ?;;」
「飾るの勿体ないし。枕の下にでも置いておくわ♪」
「初夢じゃないだろ〜〜;;;;」
「あら〜良い夢ね〜V」
なにかが激しく間違っている感じなのだが、とりあえずみちるの先程の分ははるかに渡され、再度みちるも書き直す。
一日一善
「みちるのそれも変だよ」
「そう?結構立派だと思うけどなぁ」
やっぱり変な二人だった。
「ちなみにぷちくんは?」
「もうちょっと大きくなりたいです……ってなんか切実だね」
「あら〜いいわね、いいわね。このくらいだったら最高よ♪」
50センチくらい
「赤ちゃんかい;」
「そうそう。着せ替えが楽しそう〜」
いいです、今のままでというぷちくんの囁きはしかし、嬉しそうに短冊を抱え帰ってしまったみちるには聞こえてはいなかった。
「お前も馬鹿なお願いしちゃったねぇ」
「いえ、叶わないはずなんでいんです;」
「まぁね;;」
と、そんなこんなの七夕小話でした;
意味はありません、何かがしたかったのです;
なので会社で打ち込んでしまった;は、はははははは;
(勿論FDでお持ち帰り;一太郎は私しか使いこなせないので、そのまま履歴も綺麗に削除です;>良い子は真似しないように;)
イラストは 「ラッキースターフリーWEB素材集様」より
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