さて、そんなこんなでもうすぐ12月です。で、12月と言えばクリスマスです。
クリスマスと言えば……我が家の地球組(みちる・ほたる・まゆり)はがてんはりきります。
率直にこの行事が好きだし、お正月よりは幾分お暇な各所のみなさんが、根性で時間を作ってくれる日でもあるからです。(未
来でもクリスマスはやっているらしい。)
でもね、こうも長々生きてますと、マンネリ化しちゃっておもしろみの無い行事でもあるので(クリスチャンはこの地球組にはいな
いしね;)最近ではなにか「出し物を出し合う」というのが、このファミリーの通例になっているだった。
(=日常的にあまり芸事とは無縁のほたる&まゆり+せつなには時期である。 But みちる・はるか・かなたの芸達者組は結
構気楽な行事といえるのかもしれない。)
とはいえ、家庭行事を大事に考えるみちるに育てられているほたるやまゆりは、そんな苦労や面倒を差し引いても、楽しくて暖
かいこのクリスマスが(厳密にはクリスマスパーティが)、やっぱりとても楽しみなお祭りに思えるのだった。
(でもここ数年、毎年ピアノだのヴァイオリンだのの練習が入ってしまうので(で、二人のママはこれに対してだけはやけに厳しか
ったり真面目だから;)時々お宙のパパに甘えに逃げたりもしちゃうんだけど、それさえも楽しいちびっ子組だった。)
さて、そんなクリスマスまであと一ヶ月、というある日のこと「クリスマスの飾り付けを買い出しに行こう」と、言う大義名分の元宙
からダーリンを(おっともとい;)はるかを呼び出したみちるちゃんでした。
ちなみに、あまりこの辺はここでは深く考えないでもいいと思うのですが、みちるちゃんの愛する旦那様は、普段は一応母星(天
王星)でのお仕事をしながら生活もそこで行っているのですが、そんな旦那様の職務上のやるせな〜い(?)雇用条件のせい で、つい魔が差して浮気をしたりすることもなく(そもそも他人もいないが;)、倦怠期も関係なく、大事な大事な奥様のことをそれ はそれは、ふか〜くふか〜く愛してますので、呼ばれたら結構、適当にいつでもひょこりぽっこり還っては来ます。(だからそんな に不自由な仕事でもございません。)
とはいえ相も変わらず結構まめな人です。
タイミングは決してはずさない人です。
(それに、じゃないと奥さん押しかけてくるから、それならいっそ娘達に逢いつつ還ってきた方が良いしね。)
まぁでもそんなわけで、今日の二人は年末のお買い物デートに出ているのでした。
とはいえ、「なんで毎年買うんだろうなぁ、不思議だなぁ」と、勿論毎回この買い物に同行するたびにそう思っているはるかだっ
た。
が、所詮ははるかもただの人。
それなりにこの行事を楽しんではいるので、そんなに苦ではありません。(例年ミサに行っちゃうあたりは奥さんとはちょっと違う
んですが。)
とはいえ、主目的は「デート」ではなくあくまでもお「買い物」。
あれこれ買い込んでいると、あっという間に大荷物になってしまいます。(がさばるしね、飾り物って)
でも、文句も言わずにつきあうはるかは、やっぱりなんだか偉かった。
ついでにみちるはすごく幸せだった。(クリスマスも好きだけど、はるかはもっと好きだからね)
ところが、ある売り場でみちる姫がなにかに引き寄せられるように立ち止まったのだった。
で、こうなると、なが〜い経験上大概変なことになることは知っているはるかは、それなりに警戒しつつもみちるが必死に眺める
物に目をやったのだった。
「なにそれ?;」
「ベル!らしいわV」
しゃんしゃんしゃ〜ん……のすべてがベル。
全部がベル。
いや、むしろ鈴。
しかもでかい。
綺麗だけどあちこちで一斉に鳴り響いたら近所迷惑かもしれない。
と、常識派のはるかとしてはそう思って手を出しかねる物も、元々はバイオリニストのみちる姫には無意味だった。
なにしろそんなはるかの懸念(?)もよそに、いきなりその場で綺麗なリズムを刻み出したのだ。
曲は勿論ジングルベル。
どうでもいいけど目立ちすぎです。
けどこの位でめげていては、みちる姫の旦那様どころかみちるお嬢様と歩くこともできません。
だって姫は、「歩く天然素材」だからね。(おかげでミレニアム裏社会のちょっとした憧れの人だ。)
「みちる、いい加減にやめなさいね」
とはいえはるかも、伊達に(はるかどころかはるかの前世さんあたりまでも、か;)みちるの保護者をやっているわけではないの
で、一応注意くらいはしてみのだ。
すると、
「でも、これってすてきじゃない?」
と、瞳をきらきらさせながらそう言ってのけたのだ。
「そ、そう?(いや、それ以前にちょっとうるさいと思う……)」
「扉の前に飾ったら、きっとすてきだと思う」
「でも、近所迷惑かもよ?」
「大丈夫。近所といってもそんなに近くはないからV」
まぁ確かに敷地は広大だわな。
ついでにパレスの次あたりに安全な敷地だわな。
ついでに誰もうちにけんかなんか売ってもこないだろうな………(だって我が家はセーラー戦士ごろごろいる家だし;)
いや、そればかりがご近所から苦情が来ない理由ではなく、勿論みちるの普段の上手なご近所付き合いのおかげなんだろうけ
ど……(みちる、三王ファミリーの営業担当でもありますしね。)
「で、はるかはどのお色がいい?形もお星様とかハートとか色々あるわよ?」
俺の忠告はどこふく風なんだね;
でも、
「どれでもいいから一個にしなさいね(^-^;」
あぁ今度帰った時に、近所隣に苦情を言われたりしませんように……
「だめよはるか、最低三個はいるでしょ!」
『………三個?』
三個って……一体?;;
「ねぇはるか、ところではるかの場合は扉ってどこになるの?」
「本気で聞いてる?;」
「勿論よ?」
真顔で答えないでくれよ;
俺の住んでる場所(=天王星)のどこに扉があるって言うんだ?;
と、思いながらも一応はこう答えたはるかだった。
「部屋の仕切にしか扉らしきものがないのは、何度も来てるから知ってるだろ?」
「やっぱりそうなのね〜じゃぁこれで良い?綺麗なブルー(*^-^*)」
もう好きにしていい、と思い切りそう思ったはるかにみちるが更に付け加える。
「これとぷちくんでお写真撮りましょうねV色合いがとても素敵V」
ぷちくん、それは別にBB内のハーボットの名前でははありません。(語源ですが)
ウラヌスくりそつのはるかの星の守護力聖霊&みちるお気に入りの子小美人(モスラか?;)君だ。
が、これに対してははるかも自分の眷属なので、あまり気の毒には思わないのか(可哀想に;)はるかは先程より気になってい
ることを口にしたのだった。
「なぁみちる、ちなみに念の為に聞くけど、あと一個って……まさかせつなの所?」
「勿論よ〜せつな達だけ仲間はずれなんて、そんなのだめよ〜」
離れていても、とりあえず家族は家族だもの、というのがみちるの持論だった。
生まれた家での家族との縁の薄さが余計にそう思わせているのかもしれないけれど、それゆえみちるは、後から築きあげてい
るこの家族のつながりをとても大切にしている人だった。
「でもさみちる、せつなの所の扉は、俺の部屋の扉と違って普通の扉じゃないんだしさ……」
そう、俺の部屋のはただの部屋だけど、あちらは「時空の扉」である。
そんじょそこらにある扉とはわけが違う。
「あ〜〜そうだったわよね〜せつなにはお部屋の扉じゃなくてもっと立派な扉があったじゃない〜」
…………………………え?(・・;)
そのつもりで言っていたんじゃないの??????
「わ〜それなら気合いを入れてデコレートしないと〜」
「せんでいい、せんでもいい。余計なことは一切してはいけない〜!」
「でも、それははるかの決める事じゃないでしょ?せつなが決めることでしょう?」
それはそうだがそうなんだろうが……
さすがに自分の勘違いでそんなことになるのはちょっとすんごく気が引ける………
「お願い。止めてくださいみちるさん(T-T)」
「い〜や(o^-^o)」
あぁこうなったら止めようがないんだよ、この人は〜
と、うれしさマックス状態のみちるを止めるのがなかなかしんどいことを知っているはるかは、こうなったら先にせつなに忠告して
おくことを思いつき……
『だ、だめだ〜〜〜せつなはみちるには勝てない〜〜〜〜〜〜〜』
と、さらにどつぼに入ってしまったのだった。
どうするはるか?
『仕方がない、伝家の宝刀を出すか………』
というわけで、あれをよ……
「はるか、こんな感じでどう?綺麗そうよねぇ?」
あぁだめだ満面の笑顔だよ…… ┓(´_`)┏
「帰ってたらすぐに届けに行かなきゃ〜」
と、小走りし始めた奥さんの後ろ姿に、はるか、滅多には使わない一般的通信手段をポケットから取り出す。
「かなた!今どこ?……え?家?すぐさませつなの所にいけ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
そう、はるか言うところの「対みちる様 伝家の宝刀」は実はかなただった。
だってなにしろみちるは、はるかの兄であるかなたにだけは、いろんな意味で頭があがらないからである;もとい、いやなくらい
に、かなたの意見には従うからである。
「な、なんだよいきなり?;」
「みちるが時空の扉、クリスマスバージョンとデコレートしちゃいそうなんだよぉ(TOT)」
かなたの思考、一瞬停止。
『変な妹とその連れ合いだなぁ………』
「も〜早く動いてよぉ〜せつなのピンチなんだから、かなたが動くのは当然だろう!」
ぶちっ!
(電話の切れる音とかなたの叫びが同時に起こる。)
よし、かなた送りつけたからこれで大丈夫だな。(=かなたははるかの付き星なので、ある意味一番言うことを聞いてもらえる方
なので、ちょっと扱いも強引である;)
「なに叫んでるの?」
珍しいなぁ、この人そういうキャラじゃないのに……(みちるの心の呟き)
「い、いや……なぁみちる、やっぱりせつなの所にそれはよしなさいね。あれは公共施設だ」
「…………施設?;;;はるか、日本語が変;;」
いや、お前様の思考はさらに変だよ、とは言えなかったはるかだった。
(あぁなんで俺はこんなにみちるに弱いんだ?いや、原因は色々思いつかないではないのだが……)
「ともかく、もう買ってきてしまったもの。届けるだけは届けてくるわ」
注:最後には止めることの出来る、新の意味での伝家の宝刀はるかと違い、せつなは本気で止めることの出来ない人です。
「わ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜かった。じゃぁ俺も一緒に行くから」
「え?そうなの?わ〜嬉しい〜」
責任取らないとせつながあとで怒って俺とかなたが大変だし;;
かなたがうまく交わせてもみちるがいじけるのもこまるしね;;
(どこでも嫁さんは強いらしい。でも、親の代からそのなのだから、ある意味仕方のない天王兄妹だった;)
「じゃぁ早くいきましょうV えっと、お土産も持って行かなきゃね。なにがいいかなぁ」
と、再びにっこにこのみちる姫は、これでも日常はパレスの裏番長、というか裏指揮官だったりするのだが、素はこんな、愛すべ
き(??)天然だった。
続きをようやくアップ〜
(04/02/01)
さてさてそんなこんなでふいに書いてみたがこんなのはつまるのかつまらないのか。
でも、普段の文体とも書き方とも雰囲気は多少変えて、楽しさだけをアピールアピール〜とかそんな感じですかね?
とはいえ、シリアスばかりでも肩が凝りますので、こんなお話もたまにはいいでしょう?
ということで、個人的に、ほんとに大好きなクリスマスのお話(?)を書いてみました。
ち〜なみに、みちるちゃんのほしがった物は本当にみたもの。
でも、すごくほしかったけど、理性がはるかになっちゃうので、購入はしませんでしたが、コンサートでもしゃらら〜んとなるベルが
大好きな私ですV(巫女さんの持つ神楽鈴も素敵よね(^^))
あと、今年はゲーセンでニャンコカフェのツリーもゲットV
いつもミニチュアもいいところのしかださないので〜〜〜〜置くとこないからパソの上〜;;
う〜
でもね、気の持ちよう気の持ちよう〜
と、言うわけであと一ヶ月半。
来月には是非クリスマスソング付きで、お部屋を更新出来ますようにV
(でも年末の実感はまるでない私;;;)
2003/11/16
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